障がいのある青少年の修学及び就労機会創出に必要なIT関連を含む各種対応に取り組む日本国内の大学、高等専門学校、高等学校、専修学校、各種学校に対する助成金支援です。
結果報告
第8期助成金の選考結果報告
- 募集期間:
- 2025年6月2日~7月16日
- 採用数:
- 20大学等
(備品・アプリケーション:14団体)
(設備:1団体)
(研究・開発:5団体)
採用大学等詳細
備品・アプリケーション
1:岩手県立花巻清風支援学校
- 申請備品:
- レーザー加工機
- 使用目的:
- 作業学習で活用するため。生徒ができることを増やし、生徒の可能性を広げ、進路選択を増やせるよう修学環境を整える。
2:千葉県立特別支援学校市川大野高等学園
- 申請備品:
- 4K大型ティスプレイ、ディスプレイスタンド 等
- 使用目的:
- ICT活用の公平性を確保するため、全教室に大型ディスプレイを整備し、映像提示による視覚的支援を用いた授業環境を構築し、生徒の主体的・対話的な学びを促進する。
3:国立大学法人三重大学 教育推進・学生支援機構 障害学生支援部門
- 申請備品:
- 災害時避難器具(イーバック+チェア、担架、エアーストレッチャー、スロープ)、ポータブル電源
- 使用目的:
- キャンパスが海沿いにあるため、災害時に障害のある学生を支援する体制の充実が急務。避難器具等の拡充により肢体が不自由な学生等の避難を容易にする体制作りを進める。
4:学校法人専修大学 石巻専修大学 学生保健支援センター
- 申請備品:
- デジタル耳せん
- 使用目的:
- 聴覚過敏で修学に支障をきたす学生に対し、騒音を軽減できる機器の紹介・貸出を行う。当該学生が機器を装着して学生生活を体験し、周囲の騒音によるストレス等の軽減の理解と、在学中だけでなく将来的な機器の利用について自主的に検討することを目的とする。
5:学校法人名城大学 名城大学障がい学生支援センター
- 申請備品:
- 上肢装具「MOMOプライム」
- 使用目的:
- 肢体不自由の学生に対する支援機器の導入。学びづらさの解消と主体的に学ぶ環境を創出する。
6:国立大学法人東京科学大学 大岡山学生支援センター バリアフリー支援室
- 申請備品:
- カームダウンスペース、関連備品等
- 使用目的:
- 感覚過敏の学生に対する支援として導入。外部刺激から離れ心理的安定と学業への集中を支え、誰もが安心して学べるインクルーシブな修学環境の整備を目指す。
7:学校法人戸板学園 戸板女子短期大学
- 申請備品:
- 文字起こしソフトウェア「UDトーク」、字幕自動生成アプリ「Vrew」、ノートパソコン、タブレット、音声認識マイク
- 使用目的:
- 2026年度入学予定の聴覚障害学生が安心して学べるよう、合理的配慮の一環として支援機器一式を導入し、障がいのある学生への情報保障を図る。
8:千葉県立つくし特別支援学校
- 申請備品:
- 授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」、大型液晶ディスプレイ
- 使用目的:
- 児童生徒同士が意見を共有して学ぶ環境を整える。年間を通じて活用事例を蓄積・共有することで、第3次千葉県特別支援教育推進基本計画の重要項目の一つであるICTの利活用による教育の質の向上に努める。
9:長崎県公立大学法人長崎県立大学
- 申請備品:
- 字幕表示システム「Cotopat Screen」一式
- 使用目的:
- 聴覚障害や発達障害、外国人留学生など耳からの情報だけではコミュニケーションが十分に図れない学生向けに導入。筆談での対話等の負担を軽減し、相互理解を深め、修学環境を整える。
10:学校法人東海大学
- 申請備品:
- 移動式階段昇降機
- 使用目的:
- 車椅子利用の学生の教室移動の支援を目的に、移動式階段昇降機を導入し、学修機会の保障と学内のバリアフリー環境の向上を図る。建学の精神に基づきインクルーシブ教育を推進し、すべての学生が安心して学べる環境整備に取り組む。
11:国立大学法人高知大学
- 申請備品:
- VRコンテンツサービス「JOLLYGOOD+」一式、タブレット
- 使用目的:
- 障がいある学生の就活支援を充実させるため。就業上のソフトスキルに課題のある学生の面談対策としてVRを活用した個別・小集団支援を実施し、早期から継続的支援を行う。あわせて就活支援機関に繋がりにくい学生への支援の充実も目指す。
12:国立大学法人徳島大学 キャンパスライフ健康支援センター アクセシビリティ部門
- 申請備品:
- 補聴援助用機器(ロジャー、スピーカーフォン、ヘッドフォン、マイクロホン等)、音声認識アプリ等
- 使用目的:
- 聴覚過敏、聴覚情報処理障害、遠隔授業参加学生等への音声支援を強化し、学生が学びに積極的に参加できる環境を整備することを目指す。
13:国立大学法人宮崎大学
- 申請備品:
- 音声読み上げアプリ「PC-Talker Neo Plus」
- 使用目的:
- 全盲の学生用の教材を制作するために導入。資料が適切に読み上げられるか本機材で確認することで情報保障の充実を図る。全盲の学生が他の学生と同様に十分な修学機会を得られるよう努める。
14:学校法人濱名山手学院 関西国際大学
- 申請備品:
- 補聴援助システム「ロジャー」一式
- 使用目的:
- 聴覚情報処理障害を有する学生が、講義を理解し、双方向型授業への参加を容易にすることを目的に導入する。将来教育・福祉分野での貢献を志す場合にも、安心して学修できる環境整備を図る。
設備
15:学校法人金城学院 金城学院大学 学生支援部 学生サポートセンター
- 申請備品:
- 車椅子用スロープ
- 使用目的:
- 身体障がいがあり車椅子を利用する学生の入室が難しい和室実習室に、車椅子用スロープを設置して修学環境を整備する。学生の入退室をスムースにすることで、希望する科目を受講しやすくなる。
研究・開発
16:学校法人大谷学園 大阪大谷大学
- 研究
テーマ: - 高等教育へのアクセス保障に向けた情報基盤整備 ―障害学生支援窓口とバリアフリーマップのWEBアーカイブ構築―
- 概要::
- 障がいのある大学進学希望者向けWEBアーカイブの構築。進学希望者が進学先を主体的かつ容易に選べるよう、各大学の支援窓口やバリアフリー情報を集約。アクセシビリティに配慮した情報基盤を構築する。
17:国立大学法人熊本大学 保健センター
- 研究
テーマ: - 発達障害学生のタスク達成を支援する報酬型アプリの開発と行動変容メカニズムの検証
- 概要:
- 発達障害学生の時間管理・課題遂行支援アプリの開発。To do listを優先順位化し、視覚、聴覚に訴える仕組み。報酬機能付きアプリの開発を行うとともに、タスク達成の行動変容と生活習慣との関連を調査する。
18:特定非営利活動法人響愛学園
- 研究
テーマ: - 骨伝導聴覚機器による障害児童の聴覚認知向上と社会参加の促進
- 概要:
- 骨伝導聴覚機器「ききとりメソッド」の研究開発を通じ、障害児童の聴覚認知力・学習力・集中力を高め、社会参加を促進し、新たな支援方法と骨伝導機器応用の可能性を拓く。
19:国立大学法人九州工業大学
- 研究
テーマ: - 障害学生の研究室受け入れと研究室適応支援に関する探索的研究
- 概要:
- 障害のある学生の研究室適応支援体制の構築を目指す。障害学生を受け入れた経験のある工学系指導教員と障害のある卒業・修了者を対象に質的調査を実施。研究室における障害学生受け入れの課題や必要な支援、研究室全体の成長などについて検討する。
20:国立大学法人静岡大学
- 研究
テーマ: - 多様なニーズに応える学生主体のキャンパスライフ支援アプリ開発
- 概要:
- 誰にとっても有用な学内生活支援ツールの開発。支援を必要とする学生がピアサポートを通じて苦手や障害を乗り越えるケースを蓄積し、障害のない学生及び教職員とともに協同で設計開発し、実証評価まで行う。ソーシャルインクルージョンのモデルケースを大学現場から創出する。
