活動事例

児童・青少年に対する IT教育の支援事業

実施報告:小学校の英語の授業でプログラミング教材を活用

かわいいロボットを動かして英語を楽しく学ぶ

ICT支援員
牧野 浩子
(まきの ひろこ)

愛知県半田市では、ICT支援員の方々を通じて複数の小学校でプログラミング貸出教材を活用しています。利用実績は2022年から2025年で延べ18校になりました。総合的な学習の時間や社会科で本教材を使う学校が多いなか、半田市立宮池小学校では英語の授業で使用。英語専科の先生とICT支援員が協働して授業を行っています。貸出教材の活用方法や授業の様子について、牧野浩子支援員と柴田仁美先生にお話を伺いました。

小学校の紹介

半田市立宮池小学校

半田市は知多半島の中央部に位置し、古くから醸造業が盛んで、現在も酢・日本酒などが多く生産されています。宮池小学校は、半田市の成岩市街地区西部の住宅増加に伴い、新しい町づくりの一翼を担って、市内で11番目の小学校として昭和60年に開校しました。

貸出教材の
利用を始めた
きっかけ

英語っておもしろい!
と小学生に感じてもらうために

牧野支援員:

ICT支援員は、プログラミングなどの授業について、先生の意見を聞きながらアイデアを提案して、実際の授業のお手伝いをしています。貸出教材も、そうした活動の教材として利用を始めました。

当初から情報の授業を中心に使ってもらって評判もよかったのですが、90分という推奨授業時間を確保するのが難しい面がありました。そこで、授業1コマ45分で利用しやすいように内容を絞ったカリキュラムを立案して、柴田先生をはじめ、多くの授業で利用してもらっています。

写真:取材時のお二方
柴田 仁美 先生  牧野 浩子 支援員

柴田先生:

牧野さんから、かわいいトラックロボットとマップを見せていただいて、これはよいと思いました。牧野さんも一目惚れしたとおっしゃっていましたが、ちっちゃいロボットがピカピカ光ってすごくかわいくて。この教材をぜひ使いたいと思いました。

小学校の英語の必修化は2020年に始まったばかりで、中学生と違ってやはり何か実物があって、それを使って実際に英語を使ってみる、そういった教材が必要かなと考えていたところでした。

授業での
実際の使い方

観光ルートを
どのくらいの時間で回れたか
英語で質問して英語で答える学習

柴田先生:

この教材はロボットの進む方向を地図にシールを貼ることで決められるので、最初は5年生の道案内の単元で使えないかと思ったのですが、マップが皇居や国技館など東京の地図になっているので、「観光」という設定で利用することにしました。自分たちが行きたい場所を回る最短ルートを探そうという課題にして、そのルートをどのくらいの時間で回れたのかを英語で尋ねる、それに英語で答えるという学習です。

“ How long can you get there? ” 

“ I can get there in 1 minute and 50 seconds. ” 

というふうに、助動詞の “ can ”  を使った表現を練習しました。1コマに収まるように既習の単語を使った授業にしました。他にも、地図には一方通行の道もあるので、「一方通行は英語で
“ one way ”  と言うんだよ」などと、新しい単語を覚える機会にもなりました。トラックロボットがとてもかわいくて、自分たちの分身のように地図の上を回っていくのも魅力的でしたね。

児童の様子

自分たちで考えてロボットを動かし、
英語の勉強を主体的に楽しく

柴田先生:

最短ルートを探そうという課題に対して、地図の手前のスタート地点からルートを考えるグループもあれば、地図の奥にある観光地を起点にルートを考えるグループもある。グループの中で話し合って、それぞれが主体的に考えながら、すごく楽しく取り組んでいる様子でした。とにかく「早くやりたい、早くやりたい」という感じでしたね。教材そのものに魅力があるんだと思います。授業が終わるとたくさんの子ども達から、「これ欲しい、どこに売ってるの?」と聞かれたほどです。

写真:取材の様子
グループごとに話し合う子ども達

牧野支援員:

授業の始めに私から基本的な使い方を教えるのですが、それだけでもう子ども達はそれぞれ地図の上でロボットを動かし始めます。プログラミングに苦手意識をもっている子も、あのロボットの形を見て、動くのを見ると「やりたい!」って思うのかもしれませんね。

貸出教材に
対する評価

コンセプトとデザインに優れた、
児童にも先生にも魅力的な教材

牧野支援員:

小学校向けのプログラミングの教材は方眼になっているものが多いのですが、この教材の地図はどのルートがよいのかすぐには分かりません。実際にやってみないと分からないので、自分たちで当たりをつけて、グループで話し合って取り組みます。短い時間なので何回もやり直すことはできない。だから、話し合いも活性化する。まずはやってみようと短時間で集中してやれるところがよいと思います。

写真:プログラミング授業の様子
授業を行う柴田先生

柴田先生:

今回の授業で練習した “ can ” の表現を、子ども達は簡単には忘れないでしょう。遊びながら覚えたことは定着しやすいですよね。その後の授業で、「時間の表現がスムーズに出てくるようになったな」、と感じることがありました。この教材で「何分何秒かかった」と繰り返し練習したからでしょう。私自身も楽しんで授業をしました。教える側も楽しまないと、子ども達に伝わらないと思います。

デザインもかわいいし、これまで見た中で子ども達がいちばん入りやすい教材という印象でした。世界の都市の地図があるとよいですね。本当にそこに行ったような気になって旅行で使う英語を練習するのはどうかなと想像を膨らませています。

貸出教材は
どんな教材?

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